世界的大企業オーナー:世界で最も裕福なファミリーTOP15
米Forbes誌は毎年長者番付を発表することで有名だが、
一族全体の推定総資産でみると、どの一族が世界で最も裕福なのだろうか。
経済サイト『The Richest.com』による一族全体での長者番付をリサーチ。
一族全体に視点を移すと長者番付で20年間1位に君臨するビル・ゲイツは姿を消し、
ウォルマートの創業者一族が代わりに1位の座に就く。
やはりイギリス、アメリカ企業が有力であるが、その中にはフランス企業も2つランクイン。
普段日本であまり聞かない企業が多数登場するのもこのランキングの面白いところとなっている。
✞目次リスト
15.Thomson(トムソン)ファミリー:2兆9200億円
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2007年5月15日、世界に一つの大きな衝撃が走った。
世界屈指の報道機関・情報提供企業であるロイター通信を、カナダに本拠地を置く大手情報サービス企業のトムソン社が買収した。
これにより、トムソン・ロイターが誕生した。
トムソン社は、カナダに居住するイギリス人への新聞、ラジオ局が起源となる。
理髪店の息子、創業者ロイ・ハーバード・トムソン(1894-1976)は、視力不足の為に第一次世界大戦で軍隊に入隊を断念。
ラジオの受信機のセールスマンをしていたが、やがてラジオ局そのものを買収するまでに至る。
その後新聞社とラジオ局の買収を続け、1966年には、イギリスの新聞社『The Times』を買収、トムソンメディア帝国を築いてきた。
2007年のロイター通信買収により、トムソン・メディア帝国はより強大なものとなっている。
トムソン・ファミリーの総資産は、$24.7ビリオン≒時価約2兆9200億円と見積もられている。
(以下2015年1月13日、1㌦118.36円の円ドル為替レートで日本円換算。)
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14.Duncan(ダンカン)ファミリー:3兆円
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推定 総資産約3兆円のダンカン・ファミリーは、天然ガス・石油企業『エンタープライズ・プロダクツ・パートナーズ』を所有。
ダン・ダンカン (1933–2010) は会長かつ筆頭株主であり、一代でこの会社を築き、
世界屈指の天然ガス・石油パイプライン企業を築きあげた。
ダン・ダンカンは、幼い頃に両親を亡くしており、祖父母に育てられたために貧困の中を生き抜いてきたという。
その為に自身の不遇だった幼少期の経験から十分な収入が得られない家族のために、
これまでに、200億円以上もチャリティーに寄付してきた偉人。
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13.SCジョンソン ファミリー:3兆100億円
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家庭用化成品メーカー「SCジョンソン」は、洗剤等を製造販売しており、日本法人はジョンソン株式会社。
ヘルスケア用品で有名な多国籍企業の『ジョンソン・エンド・ジョンソン』とは無関係。
ジョンソン一家は5世代に渡りこの企業の繁栄に従事してきた。
始まりは、サミュエル・カーティス・ジョンソン・ジュニア(1928-2004)が米ウィスコンシン州で床材メーカーを始めたところ、
床用ワックスも一緒に発売したところから。
特記すべきは、サミュエル・カーティス・ジョンソン・ジュニアは、収入の実に10%を困っている人達に寄付し続けてきたという。
まさに「与える者は、与えられる。」を体現した人物。
アメリカの企業家やセレブでは、チャリティーや寄付が一つのステイタスとなっているが、
チャリティーや寄付をし続け困っている人を助けた結果、逆に自分がお金持ちになったともいえるだろう。
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SC Johnson: A Family Company
12.Pritzker(プリツカー)ファミリー:3兆4300億円
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ハイアットホテルを経営するPritzker(プリツカー)一族。
ドナルド・プリッツカー(1932-1972)は、学士(法学)でありながらも、
カルフォニアのホテルチェーンのマネージャーからキャリアを歩み始めたという。
やがて彼はそのホテルチェーンの社長に上り詰め、ジョージア州で破産していたハイアットホテルを買収。
ドナルド・プリッツカーは、人生の成功の極みを味わうも、
39歳の若さでホノルルのハイアットホテルでテニス中に心臓発作で亡くなっている。
その後、彼の3人の息子、ペニー・プリッツカー、アンソニー・プリッツカー、ジェイ・ロバート・プリッツカーが事業を引き継ぐ。
ハイアットホテルは現在では、世界の一流ホテルチェーンとなるまでに成長を遂げている。
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11.Cox(コックス)ファミリー:3兆7800億円
『コックス・エンタープライズ』は新聞社、テレビ局、ラジオ局を複数所有する一大メディア帝国を築いている。
世界のメディアの半分を支配するとまで言われている強大なメディア・コングロマリット。
10.Arnault(アルノー)ファミリー:3兆8100億円
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Arnault(アルノー)ファミリーはフランスで2番目に裕福な一族。世界では10番目。
この一族が所有する企業は、クリスチャン・ディオール、ドン・ペリニヨン、フェンディ、ブルガリなどがあり、
筆頭株主としては、LVMH (モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン・ジャパン)が挙げられる。
ベルナール・アルノー(65)は、ルイ・ヴィトンとクリスチャン・ディオールの現CEO(最高経営責任者)を務めている。
2014年10月にパリにオープンしたばかりのフランク・ゲーリー設計のコンテンポラリー・アートの新たな発信地、
ルイ・ヴィトン美術館:フォンダシオン ルイ・ヴィトン (Fondation Louis Vuitton)は、総工費100億円越えでアルノーファミリーが創りだした。
snap via radiosandino.com
https://www.youtube.com/watch?v=hOLp5SJMnFo
9.Hearst(ハースト)ファミリー:4兆4200億円
snap via stage.cms.etg.hearst.com
前述のコックスファミリーが”世界のメディアの半分を支配する”とするならば、
もう半分は、ハースト・ファミリーが支配すると言われている巨大なメディア・コングロマリット。
ニューヨーク州マンハッタンに巨大でお洒落な自社ビルを所有。
ハースト・テレビジョンを筆頭に、世界中の数百に及ぶ、テレビ局、ラジオ局、新聞社、雑誌社を所有、
『A&E』や『ESPN』など超有名メディアも当然ながら所有している。
真の”メディア王”とはハーストファミリーの事かも知れない。
ちなみに、ハースト家の令嬢、パトリシア・ハーストは全米が歴史的に最も注目した誘拐事件の1つとして語り継がれる『パトリシア・ハースト誘拐事件』の被害者であり、誘拐中にテロリストに寝返って銀行強盗するほどの洗脳を受けた。詳しくは下記記事で。
金持ちや資産家も決して楽ではないようだ。
8.Bettencourt(ベタンクール)ファミリー:4.24兆円
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世界最大の化粧品会社である『ロレアル(L’Oreal)』は、Bettencourt(ベタンクール)ファミリーが経営している。
ウジェーヌ・シューラー(Eugène Schueller)が1900年代初頭に立ち上げた。
ウジェーヌ・シューラーの1人娘、リリアンヌ・ベタンクール(92,上の写真中央)は
米Forbes誌によると、2006年までは生存する女性で世界で最も裕福な女性だったが、
後述するウォルマート一族のクリスティ・ウォルトン(59)に2014年長者番付ではその地位を譲っている。
フランスのサルコジ前大統領の支持者として知られている。
関連:【米Forbes誌】世界長者番付、億万長者ランキング2014 TOP50【大特集】
7.ジョンソン ファミリー:4兆6100億円
米投資会社 『フィデリティ・インベストメンツ(Fidelity Investments)』 はジョンソンファミリーが所有している。
1946年にエドワード・C・ジョンソン2世が創業。
息子のエドワード・ジョンソン3世(84)が長らくCEOであったが、
現在は孫のアビゲール・ジョンソン(53,女性)が社長兼CEOを務めている。
アビゲール・ジョンソン(53)は、米Forbes誌の長者番付2014の世界50位にランクインしている。
総資産$17.3billion,(約1兆8967億円),ハーバード・ビジネススクールの出身の才女として手腕を振るう。
6.Cargill-MacMillan(カーギル・マクミラン)ファミリー
:5兆890億円
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穀物メジャーの1つであるカーギル社は、ウィリアム・W・カーギルが創設。
法的な息子、ジョン・マクミラン(John MacMillan)が事業を相続。
以来、カーギル家とマクミラン家の関係者が所有する同族企業であり
米Forbes誌曰く、「世界最大の売上高を誇るプライベートカンパニー」であり、
親族のみが株式を保有、株の一般公開をしていない。
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5.Quandt(クヴァント)ファミリー:5兆8800億円
snap via searchweb101.com
ナチス・ドイツの奴隷をしていたと噂されるヘルベルト・クヴァント(1910-1982)は、
ドイツの実業家であり、高級自動車の需要が少なかった倒産危機のBMWを救済した人物。
それ以降Quandt(クヴァント)一族がBMWのオーナー。
ドイツ1裕福な一族。
The Silence of the Quandts(英語字幕)
4.Mars(マース)ファミリー:7兆円1000億円
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「M&Ms」や「スニッカーズ」で知られる『マース』のチョコレートバーは世界で絶大な人気を誇る。
マースは他にも『ペディグリー』など35のペットフード会社を所有している。
マース一族のアメリカでの知名度は大きい。
snap via glutenfreetraveller.com
3.カルロス・スリム・ヘル ファミリー:8兆円2850億円
ラテンアメリカの通信産業で排他的な影響力をもつテルメックス、テルセル、アメリカ・モービルを所有。
アメリカの企業も複数所有。
オーナーのカルロス・スリム・ヘル(74)は、米Forbes誌による長者番付2014で1位ビル・ゲイツに次いで世界第2位の大富豪。
慈善事業家としても名を馳せている。
2.Koch(コーク)兄弟:10兆円5300億円
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コーク・インダストリーズは世界で2番目に大きなプライベート・カンパニー
フレデリックとウィリアムズの兄弟がコーク・インダストリーズを設立、それぞれが42%の株式を保有する。
この会社は原油精製の新しい方法を発明した会社であり、
兄弟の父、化学エンジニアのフレッド・C・コック(1900-1967)が設立を手助けしている。
政治との深い癒着が噂されるコーク兄弟は、大統領選挙買収の疑いを持たれており、
メディケア(高齢者および障害者向け公的医療保険制度)を終わらせようとしたと報じられている。
1.Walton(ウォルトン)ファミリー:20兆5900億円
snap via forbes.com
世界最大の小売業者、アメリカ最大のスーパーマーケットの『ウォルマート』を所有するWalton(ウォルトン)ファミリーは
世界で最も裕福な一族とThe Richest は紹介する。
オクラホマの農場を営む家に生まれたサム・ウォルトン(1918-1992)は、ミズーリ大学経営学部卒業後、
第二次世界大戦の為に入隊、1945年の終戦で除隊し、アーカンソー州に雑貨屋を1店舗購入した。
そしてチェーン展開し、雑貨よりも、ディスカウントストアとなっていき、現在の『ウォルマート』を創り上げた。
1992年のサムの死去後は、子供達が『ウォルマート』を引き継いで運営している。
2位のコーク兄弟の2倍以上の総資産を一族は持つとされている。
snap via joeforamerica.com
参照元:The Richest