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イスラム国(IS)に潜入取材したドキュメンタリー動画が凄い、彼らの主張とは

イスラム国(ダーイッシュ)

残虐で無差別な自爆テロ、捕えた捕虜を過激な方法で処刑する動画をインターネットで公開し続けて世界を震撼させているイスラム国(IS/ISIS/ダーイッシュ)の支配地域領域内に潜入取材したドキュメンタリー動画は一見の価値あり。そこには今までのイメージを覆すIS兵士の素顔、そして、一般の(ISメンバーではない住民)民衆の暮らし、想いがあった。

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■ 意外なイスラム国の現状、報道されなかったもう一つの顔

イスラム国ISIS 宗教警察 ヒズバ

2014年6月29日、ISIS(ISIL)の最高指導者アブ・バクル・バグダディが設立を宣言した自称イスラム国(IS/ダーイッシュ)は、シャリア(イスラム法)に基づく、スンニ派のカリフ(イスラム教開祖・ムハンマドの正統な後継者)制イスラム国家の再興を目指しており、世界中のイスラム教徒のおよそ9割を占めるスンニ派の人々の結集を求めており、イスラム国戦闘員にはヨーロッパ、オーストラリア、インドネシアなど様々な国や地域から”聖戦”への参加者が後を絶たないという。

イスラム国支配地域シリア~イラク

イスラム国は国際社会から国家として認められてはいないものの、すでにシリアのラッカに首都を定め、シリア北部のアレッポから、イラクに侵攻後は、中部のディヤラまでを米軍との戦闘により領土を拡大し続けており、今後も支配地域を拡大していくと宣言している。

イスラム国 市民

イスラム国は、支配地域において、すでに国家として運営し始め、今回の『VICE』の取材班がISISに従軍撮影してきた映像からは、住人達からはかなり支持を受けているように見えるし、事実、他の報道でも現地に行った戦場カメラマンはそのように伝えている。

報道される一般市民を犠牲にする無差別テロ、自爆テロ、ISISが公開した過激な処刑などはほとんど映されておらず、それら残虐なものを差し引いた映像は、希少価値の極めて高く、今までのISISおよびイスラム国のイメージを覆すものと言って過言ではない。



■宗教警察によるイスラム国支配地域への厳格なイスラム法の統治

イスラム国ISIS 宗教警察 ヒズバ

そこにはイスラム国による厳格な宗教警察「ヒズバ」によるパトロールがされており、ヒズバは警察として民間人同士の事件の犯罪捜査もしっかりと行っていた。裁判所が設置され市民は日常のいさかいを訴えに行くことが出来、そこではイスラム法によって裁きが下される。

裁判所の判事アブ・アブドーラ氏によると、今では数少ないキリスト教徒も人頭税を払えば迫害されることなく住み続けることが出来るという。ドラッグは勿論、タバコも酒も一切禁止された厳格なイスラム法による法治国家が築かれ、外からの空爆による不安はあるものの、治安は安定しているように見える。

イスラム国支配地域

2度に渡りISISにインタビューを取り、ISISから人質として売り飛ばされそうになった経験を持つ戦場カメラマン横井徹氏の著書『戦場中毒』では、イスラム法学者中田考氏と共に行ったイスラム国首都ラッカの市民のインタビューでは、市民は「生活は満足とは言えない。支配者が誰であろうと、今とても治安が安定している、私達にとって子供が外に出て誰にも誘拐されずに帰って来れる、そう言い切れる今の環境が有難い。」と語ったことが書かれている。

イスラム国 裁判所

街では欧米式の音楽や派手なものは一切禁止されているものの商店は営業を続け、活気あるイスラム国支配下の領域内の住民、自称「イスラム国市民」が存在し、市民や戦士たちが一同にして唱える「ヨーロッパ列強による侵略で線引きされた国境線を無くし、アメリカの望む民主主義国家を拒否し、イスラム教徒による、イスラム法に基づいた国家の再興」の主張も、この映像の中では、確かに筋が通っている主張のように映し出されていた。



■イスラム国支配地域の大人や子供達の本音は

イスラム国 子供 戦士 市民

その一方で、ところどころで子供達にインタビューした映像ではほとんどの子が自らの強固な意思で「イスラム国は神の意志だ。我々はアメリカとロシアを倒すために命を懸けて戦う。」と答えており、それらの内容が戦士から市民、そして子供に至るまでほぼ同一のことを発言しているために、イスラム国による徹底したいわば洗脳教育が行われているように感じ取れ、事実、首都と定められたラッカでの”イスラム国祝賀会”では子供から大人まで市民も戦士も集結し「イスラム国は不滅、異教徒には負けない、喜んで殉教しよう。」と口々に唱える姿は狂信的な印象を受けざるおえないものだった。

イスラム国 子供 戦士 市民

しかし、実際に見て貰えばわかるのだが、イメージでは目が死んだ恐ろしい人々であったイスラム国(IS)だが、戦うと意気込む子供達においては、皆一様にその目は燦然と輝きを放って見て取れることが不思議だった。この子達や市民がISによる無差別テロをどれだけ把握しているのかは不明であるが。

しかし忘れてならないのは、あまり報道されないようだが、莫大な数のイスラム圏の民間人が、欧米の「誤爆」と称する空爆で虐殺されてきた紛れもない事実があり、やはり彼らにとっては自分達の伝統を守り、侵略に立ち向かう正当な戦争であるということ他ならない意識であることで、圧倒的不利な戦力で立ち向かう為に過激になるしか勝利する方法を見いだせないでいるのが現地の民の実情なのかもしれない。



■「誰が悪い、どちらが悪い」なんて、複雑な中東情勢で決して語れない

イスラム国 潜入取材

2015年11月13日にイスラム国(ISIS)が犯行声明を出した129人が死亡、252人が負傷したとされるパリ同時多発テロを受けて、翌14日にローマ法王フランシスコ1世はイタリアの聖職者放送局「TV2000」の電話インタビューにおいて、「第3次世界大戦は既に始まっている、フランスは戦争状態」と語ったというが、遠い国の出来事としてではなく、身近なものとして受け取るべきだと筆者は考える。

イスラム国支配下の住民の声

遠隔操作のゲーム感覚で行われる無人機からの攻撃や最先端兵器による人的リスクの少ない「誤爆」と称した手当たり次第の「無差別空爆」を続ける欧米の都合による自らを正当化させるための戦争報道、そしてそれをそのまま報道するしかない隷属的な日本の大手メディア、古代より戦勝国が塗り替えてきた偏った歴史観よりも何よりも、

現地の生の市民の声、兵士の生活、インタビュー動画は、大変貴重なものであり、日々、空爆や自爆テロなどの内外問わぬ攻撃におびえ家族を引き裂かれている現地の民の言葉は私達を考えさせる。

より多くの人が見る機会を得られるように、当サイトでも共有させて頂くことにした。

いかなる理由があろうとも、あまり報道されない軍隊による民間人を巻き込む「無差別空爆」、そして必ず報道されるISが犯行声明を出している無差別自爆テロは、決して許されない行為に違いない。

幾多の死に際を潜り抜け今なお第一線で活躍する戦場ジャーナリストの横井徹氏が著書『戦場中毒』で繰り返し記していた「中東情勢は複雑化を極めており、"何が(誰が)正義であるのか"現地にいない第三者が横から決めることは決してしてはいけない(原文ではない)」という言葉が、今再び筆者の脳裏に鳴り響いている。




📹 【VICE】イスラム国潜入動画 全5本










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