NFL、NBAスター選手の光と影…殺人など重罪で逮捕された9人
黄金の肉体と強靭な意志によりあらゆる敵をなぎ倒していく米国のアスリート達
その溢れんばかりの気力と体力が間違った方向に暴発した時に悲劇は起こっていた。
今日紹介する9人中8人はNFLに所属する、していたアメフト選手達、1名はNBA選手だ。
スポーツで輝かしい実績を手にするも、取り返しのつかない過ちを犯した9人を追跡。
彼らに何があり、その後どうなったのか。
私達は、そのほとんどを知らされていない。
1.アーロン・ヘルナンデス(Aaron Hernandez)
snap via boston.com
2013年、NFLで最も評価されたタイトエンドの1人、アーロン・ヘルナンデスは、
合計3人への殺害容疑により、第一級殺人罪、仮釈放無しの終身刑が宣告された。
2013年から2018年までの5年間、総額$4300万㌦(1㌦100円換算で43億円),
$1250万㌦(1㌦100円換算で12.5億円)のボーナス手当での契約更新を ニューイングランド・ペイトリオッツと交わした
NFLのタイトエンドとしてロブ・グロンコウスキーの約53億円のボーナスについで史上最も高額なボーナス契約とされている。
それら全ては、殺人容疑による逮捕とほぼ同時に契約は無効にされ、
ペイトリオッツは、アーロン・ヘルナンデスのチームウェアを購入したファンへの払い戻しを決定。
米CNNや米TMZによると、2013年6月17日、ヘルナンデス被告は,
ペイトリオッツの本拠地、マサチューセッツ州ノースアテルボロの自宅近くの公園で、
セミプロのサッカー選手だったオビン・ロイドさん(当時27歳)を拳銃で5発撃ち込んで殺害した疑いが持たれている。
さらに、殺害されたオビン・ロイドさんは、ヘルナンデス被告の婚約者の妹の恋人であり、数日前にトラブルとなっていた。
逮捕・起訴後には、2007年にフロリダ州ゲインズビルで起きた2人の男性への殺害への関与という新たな疑惑が発覚し、
合計3人への殺害に関与したとされている。
2010年にNFL入りする前から「素行不良である。」との疑惑が付いていたが、残念な結果に終わってしまった。
現在、ヘルナンデス被告は、控訴中であるとのこと。
AFP通信によると、2015年4月15日、マサチューセッツ州の裁判所は、
第1級殺人罪で起訴されていたアーロン・ヘルナンデス(Aaron Hernandez)被告に対して、
執行猶予なしの終身刑を言い渡した。
2017年4月20日午前3時にマサチューセッツ州の刑務所の独房にてベットシーツを窓に括り付け自ら命を絶った。このニュースは即時に報道された。アーロン・ヘルナンデスは享年27歳だった。
参照元:TMZ.com,AFP通信
2.プラキシコ・バーレス(Plaxico Burress)
snap via rantsports.com
アメフト、ニューヨーク・ジャイアンツ、ニューヨーク・ジェッツのWR、スタープレーヤーとして名を馳せたプラキシコ・バーレス
彼の刑務所収監は実に”まぬけ”なものだった。
日夜、アメフトとは別にニューヨークでのナイトライフ、”クラブ活動”に勤しむ典型的なアメフト選手だったプラキシコ・バーレスは、
2008年11月28日、ナイトクラブへ行く前に「拳銃が必要だ。」と思ったらしく、
ウエストの内側にグロッグシリーズの拳銃を隠し持って入店した。
しかし、クラブ店内で拳銃は彼のパンツの中にずり落ちた。
プラキシコは、暗い店内でそっと手を忍ばせ”ブツ”を正しい位置に修正しようと試みた。
その時、あろうことか、煩雑とた店内で、自分の脚を撃ってしまった。
この事件により、プラキシコは、銃の不法所持の罪により裁かれることとなる。
最も銃規制が厳しい州ニューヨーク州法においては、
ニューヨーク市内では長銃・拳銃共に登録が必要で携帯許可は一切下りていない、
実弾が装てんされているとなるとさらに罪は重くなる。
NYのライカーズ島で2年間の刑務所生活の後に出所し、
古巣ピッツバーグ・スティーラーズで2013年までプレーするも現在はフリーエージェント契約となっている。
参照元:ESPN
3.レイ・キャルース(Rae Carruth)
snap via nydailynews.com
NFL:アメリカン・フットボール、カロライナ・パンサーズで1997年から1999年までプレーした レイ・キャルースは、
自分の子供を妊娠した交際相手の女性が妊娠中絶を拒否したために殺害すると言う身勝手極まりない犯行の末、
2001年に、仮釈放なしの懲役18年11ヶ月の実刑判決が下された。
人気アメフト選手による殺害事件、犯行発覚後FBIによる捜査が開始、
テネシー州のモーテルで友人の車のトランクに隠れていたレイ・キャルース被告は逮捕された。
なお、交際相手の女性は死亡したものの、
お腹の子は、銃撃により、脳の酸素が長時間奪われたために脳性麻痺となったが、奇跡的に辛うじて一命を取り留めた。
現在は10代の少年に成長しており、車椅子だが、順調に成長している模様。
4.ローレンス・テイラー(Lawrence Taylor)
snap via biography.com
1994年現役引退しNFL殿堂入り、アメフトの歴史を塗り替えたとも言われるレジェンド、ローレンス・テイラー
現役引退後は俳優に転身。
2011年にニューヨーク州ロックランド郡のホテルで、16歳の少女への性的暴行をしたとして、
強姦罪により起訴、大陪審は、6年間の保護観察処分を宣告。
なお、ローレンス・テイラーは性的な関係を持っていないと否定している。
さらに、息子のアメフト選手ローレンス・テイラー・ジュニアも2013年に未成年への性的虐待、
強姦罪により逮捕、収監されている。
親子で性犯罪者リストに登録されるという事態となってしまった。
参照元:NY Times
5.ジェイソン・ウィリアムズ(Jayson Williams)
snap via exnba.com
NBAブルックリン・ネッツで活躍、1998年にはオールスターに選抜されているジェイソン・ウィリアムズ
2002年に雇っていたリムジンの運転手のコスタス・ガス・クリストフさん(当時55歳)への銃撃による殺害容疑で逮捕、
全米が注目する裁判では、法廷でクリストフさんの遺族へ泣きながら謝罪した。
事件は、2002年の2月14日に、友人を含む5人とペンシルベニア州のスポーツイベントへ出かけ、
ニュージャージー州のジェイソン・ウィリアムズの自宅に5人で帰宅、
この際にリムジンの運転手コスタス・ガス・クリストフさんも家に入ったとされている。
12丁もの散弾銃などを所持し、無作為に振り回している際に誤って発砲し殺害したとジェイソン・ウィリアムズは主張している。
その後少なくとも2人の友人とともに、クリストフさんが自ら発砲し死亡したと見せかける悪質な工作を行ったとされている。
2003年には、クリストフさんの遺族に約2.75億円の賠償金を支払う。
この事件で、殺人罪により懲役5年の仮釈放なしの実刑判決が下された。
snap via abclocal.go.com
なお現在はすでに出所、2010年1月には、ニューヨーク州マンハッタンで飲酒運転で自損事故を起こし病院に運ばれる。
全くその性質は変わっていないよう見受けられる。
参照元:CNN
6.モーリス・クラレット(Maurice Clarett)
snap via athletepromotions.com
2002年シーズンのBCS優勝戦で全米優勝に導いた名門オハイオ州立大学の全米屈指のランニングバッグとして
2005年に鳴物入りでNFLデンバー・ブロンコスに入団、
すぐに大活躍したモーリス・クラレット(31)は、武装強盗容疑で逮捕され収監された。
2006年、オハイオ州コロンバスのナイトクラブ外で2人への武装強盗をし、翌日警察に自首し逮捕された。
その後、保釈中に複数の拳銃を所持した状態でハイウェイで警察から逃れるためにカーチェイスを展開し、
大乱闘の末に逮捕されている。
この件に関して、モーリス・クラレットは、7年6ヵ月の実刑判決が下されるも2010年4月に早期に仮釈放をされている。
2010年からは2007年に発足したアメフトプロリーグUFL(ユナイテッド・フットボール・リーグ)のオマハ・ナイトホークスでプレーするも1シーズンで退団。
その後は2016年のリオデジャネイロ五輪に向けたアメリカのラグビー選手育成プログラムにおいてラグビーに挑戦している。
7.エイドリアン・ピーターソン(Adrian Lewis Peterson)
CBS Sports
NFLミネソタ・バイキングスのランニングバッグ、エイドリアン・ピーターソンは、
2014年09月に、エイドリアン・ピーターソンは、前の交際相手との4歳の子供へ”しつけ”と称して
ベルトで繰り返し引っぱたいて怪我をさせたとして元交際相手から告訴された。
また刑事事件として逮捕され、アラバマ州モンゴメリー郡保安警察局より逮捕され、
約150万円相当の保釈金を支払い、現在は保釈中だ。
NFLの出場停止に加え、2年の実刑判決が下される可能性が指摘されている。
詳しい今後の裁判の日程は今のところ発表されていない。
また、この事件は更なる重大事件へと発展する可能性を秘めている。
事件の全容は、
2014年5月に、ミネソタ州に住む前の交際相手の女性の自宅から
テキサス州ヒューストンにあるエイドリアン・ピーターソンの自宅へと遊びに来た4歳の息子が、
ミネソタ州の自宅に帰った際に傷跡があったことを母親が発見、医師が警察に通報した。
4歳の息子の証言からは「木の枝や、パパのクローゼットの沢山のベルトで引っぱたかれた。」とのことだ。
この事実をエイドリアン・ピーターソンは認めており、やはりどこかで懺悔の自責の念があったのか、
息子に対して、「ママのところに帰ってこのキズを見せろ!」と話していたという。
TMZ
実は、2013年10月にはエイドリアン・ピーターソンと前の交際相手との間の2歳の息子が暴行により亡くなっている。
この事件では、重度の頭部傷害でサウスダコタ州の病院に入院していた2歳の息子が死亡。
最初喉を詰まらせたとして説明を受けていたが、医師による検死の結果、虐待を受けていたことが発覚、
前の交際相手の女性の当時の交際相手ジョーセフ・ロバート・パターソン容疑者が虐待、暴行与えたとして逮捕された。
この子は、エイドリアン・ピーターソンの息子(私生児)であると、事件当時、父がコメントして認めている。
現在米国では、今回の4歳の息子への虐待事件に関する捜査が行われている。
エイドリアン・ピーターソンは、2014年から アシュリー・ブラウンという女性と結婚している。
今回の4歳の息子への暴行事件を受けて、
虐待により死亡した2歳の息子にはエイドリアン・ピーターソンはどのくらい面会していたのか?
虐待、暴行を加えていなかったのか?など
新たな疑問と追及が巻き起こりそうである。
8.マイケル・ヴィック(Michael Vick)
snap via NY POST
NFLニューヨーク・ジェッツのクォーターバック、マイケル・ヴィックは、
2007年に全米50州で違法とされている闘犬賭博、動物虐待の容疑で起訴され、禁固23ヶ月の実刑判決を受けた。
マイケル・ヴィックの裏庭の黒い小屋では、60匹以上もの犬が飼育されており、闘えなくなった闘犬を殺害したことを認めている。
NFLからは無期限出場停止処分を受けていたが、
2009年7月27日に処分を解除されており、現在も選手としてプレーしている。
電気ショックでの殺害、溺死させる、銃で撃ち殺す、吊るして殺害、大部分がアメリカン・ピット・ブル・テリアであったと認めている。
またマイケル・ヴィックの家宅捜索により、
“rape stand”と呼ばれる、メス犬をオス犬が強制的かつ”安全”に強姦して子供を作れる装置などが発見された。
闘犬賭博に関しては、その残虐性がしばし問題視されている。
参照元:Michael Vick dog fighting investigation – Wikipedia
参照元:Michael Vick’s Dogs Were Shot, Electrocuted, Hanged and Beaten to Death
9.レイ・ライス(Ray Rice)
この事件は今年2014年2月15日に米ニュージャージー州アトランティックシティーのカジノホテルで起こった。
NFLボルチモア・レイブンズのランニングバッグ、レイ・ライスが、
当時婚約者のジャネイ・パルマーさんをホテルのエレベーター内で一発で気絶させる殴打をした。
暫くしてエレベーターが開くとぐったりと倒れ込んで気絶するパルマーさんを引きずってエレベーターホールに移動、
そこにホテルのドアマンが駆けつけて事件は発覚した。
暫くしてパルマーさんの意識は回復したものの、レイ・ライスは暴行及び傷害の疑いで逮捕された。
すぐにNFLボルチモア・レイブンズは、2014年のシーズンの初戦2ゲームの出場停止を発表し、
レイ・ライスに記者会見を開かせた。
この時、ジャネイ・パルマーさんも同席した。
この時はNFL側の処分に対する見解としては、恋人同士のドメスティック・バイオレンスであり、
結果として、そこまで事態を重く見ていないために非難が殺到した。
3月27日、大陪審により、第三級暴行罪が確定、3~5年の執行猶予付き判決と上限15000㌦の罰金刑が下された。
snap via sammy-riggs.com
判決の翌日、2014年3月28日、2人は結婚した。
しかし、事態はさらに一転する。
捜査当局は事件直後にNFLに対してエレベーター内の証拠映像を送付しているとAP通信は報じていたが、
9月8日になって、この時の詳細なエレベーター内での殴打の動画を、
TMZ SPORTS が、YouTubeなどを含めたメディアで広く一般に公開。
これを受けて、ボルチモア・レイブンズはレイ・ライスとの契約を終了し解雇する意向を発表。
さらに9月25日には、NFLコミッショナーのロジャー・グッデルが、急遽記者会見を開き、
事件映像を「初めて見た。」として、
レイ・ライスをNFLから無期限出場停止処分とすると発表した。
過去にNFLニューヨーク・ジェッツのクォーターバック、マイケル・ヴィックが違法闘犬賭博や犬への虐待致死で逮捕され実刑判決となった際には、
NFLは、無期限出場停止処分を下したが、2年ほどで処分が解除されている事例がある。
今回も無期限出場停止が早期に解除されるのではないかという懸念もされている。
この事件以外にも適切な処分が下されていなかったことにより、
NFL選手の行動規範が乱れDVなどの犯罪行為を選手が起こす事件が頻発し、
米国内で批判を浴びてきたことに対して、
今後NFLが責任を持って各チームを指導していくこと、
DVの処分に関する新たなガイドラインを発表した。
なお暴行を受けた現在の妻であるジャネイ・パルマーさんは、
NFLの無期限での出場停止処分に対してInstagramなどで批判しており、夫と力を合わせて生きていきたいと語っている。
snap via chocolatecoveredlies.com
TOPアスリートで並外れた身体能力を持つNFL選手が起こした常軌を逸した女性への殴打事件、
NFLは今後このような重大事件の再発防止への意気込みを厳正な処分で広く世間にアピールした。
過去には、カロライナ・パンサーズのDEグレッグ・ハーディーが交際相手に暴行し逮捕されたが、
出場停止処分が当初取られなかったなどNFLの選手に対する処分の甘さが問題となっていた。
また今回のケースのようにDVは深刻な犯罪行為でありながらも、発見は難しく、
DVを受けた人間が家族だから、恋人だから、一緒に生活しているので後が怖い、
と最終的に許してしまうケースも少なくない。
今回は運よく発見され告発され、被害者である婚約者ジャネイ・パルマーさんはレイ・ライスの罪の軽減を懇願したが、
被害者が例え許しても、社会が家庭内暴力という卑怯な行為を許さなかったという結果となった。
勿論、罪を償った後に、新たな人生の再スタートをきってもらいたいものである。
参照・引用元:TMZ SPORTS ,NFL JAPAN ,Ray Rice
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